2014年8月2日[土] ― 9月15日[月・祝]
観覧料:一般800円(600円)、高大生500円(300円)、小中学生300円(100円)
※( )内は20名以上の団体料金 ※65歳以上の方は特別割引料金(600円)
※身体障害者手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳の交付を受けている方およびその介助者は無料
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「ロバート・キャパ」1951年 ルース・オーキン撮影 東京富士美術館蔵
(C) International Center of Photography / Magnum Photos
本名はアンドレ・フリードマン。1913年、ハンガリーのブダペスト生まれ。30年代から写真家として各地の戦争や人々の暮らしをカメラに収めた。1936年頃から、ゲルダ・タローとともにロバート・キャパの名前で作品を発表する。グラフ誌『LIFE』などの特派写真家としてヨーロッパ戦線を記録し、中でもノルマンディー上陸作戦(Dデイ)を撮影した作品は高く評価された。終戦間際には女優イングリッド・バーグマンと恋に落ちる。1947年、アンリ・カルティエ=ブレッソン、ジョージ・ロジャー、デビッド・シーモアらと写真家集団「マグナム・フォト」を設立。1954年4月に初来日。翌月、第1次インドシナ戦争を撮影中に地雷に触れて死亡した。1955年、その業績を記念してロバート・キャパ・ゴールド・メダル賞が設立され、以後毎年優れたフォトジャーナリストに授与されている。
本展では、一躍彼を有名にした“崩れ落ちる兵士”をはじめとする148点の写真や、キャパの自伝的小説『ちょっとピンぼけ』初版本など数々の資料によって、ロバート・キャパという写真家の全容をご紹介します。特に今回は、チェスで遊ぶ兵士や、戦車の上で鼻をほじる少年など、人間味溢れる作品が多く選ばれ、キャパの人々への暖かいまなざしとユーモアが感じられるものとなっています。また女優イングリッド・バーグマンやヘミングウェイ、ピカソなど、キャパが友人・知人を撮った写真も多数展示され、今もその名を知られる著名人の様々な姿をご覧いただけます。
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(左上から)「崩れ落ちる兵士」 スペイン、コルドバ 1936年9月上旬 東京富士美術館蔵 「波の中の顔」 フランス、ノルマンディー 1944年6月6日 東京富士美術館蔵 「ドイツ軍から解放された街で」 フランス、パリ 1944年8月東京富士美術館蔵 All photos (C) International Center of Photography / Magnum Photos
1944年6月、キャパはノルマンディー上陸作戦(D デイ)を取材。撮影した写真を急ぎ、ロンドンに送りました。この時キャパのフィルムを受け取ったのが今もパリに住むジョン・モリス氏(97)です。写真は大きく取り上げられ、同作戦の激しさを世界に伝えました。会場では、本展オリジナルのモリス氏のインタビュー映像を上映します。盟友とも言える人物の口から語られる在りし日のキャパは必見です。
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「ジョン・モリス氏 フランス、パリ 2013年12月」
同じ戦場カメラマンであり、恋人であったゲルダは、キャパが唯一自ら結婚を望んだ女性だったと言われます。しかし、出会いから約3年後の1937年7月26日、ゲルダは、ブルネテでスペイン内戦の撮影を行っていた際、戦車の衝突に巻き込まれて死亡しました。キャパがベッドで眠るゲルダ・タローを写した写真(左)は日本初公開となります。
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「ゲルダ・タロー」 フランス、パリ 1935年 International Center of Photography 蔵 (C) International Center of Photography / Magnum Photos
本展に先立つ「101年目のロバート・キャパ―誰もがボブに憧れた」(於:東京都写真美術館)会期中、東京都に住む男性からの申し出で、キャパが遺したサインの存在が明らかになりました。キャパが設立者の一人であった世界的写真家集団「マグナム・フォト」により直筆であることが確認されたこのサインは、キャパが日本滞在中に新宿の文壇バー「みちくさ」で書き残されたものと考えられています。カメラのイラストがともに記され、キャパのユーモアが感じられるこのサインもまた、キャパの人となりを伝えてくれるものとして本展の会場に展示されます。
2013年、キャパが戦前に米国のラジオに出演した際の生の音源がニューヨークの国際写真センター(ICP)で見つかりました。この中でキャパは、スペイン内戦やジョン・スタインベックとのソ連(当時)旅行についてインタビューに答えています。今回会場で聞いていただける音声ガイド(※有料)にはその一部が収録されており、キャパの貴重な肉声を聞くことができます。
展覧会の会期中は、九州芸文館でさまざまな関連イベントが実施されます。
数々の戦場をフィルムに収め、今なお戦場写真家として伝説的に語られるロバート・キャパ。しかし彼も、美しい女性と恋をし、兵士たちとポーカーを楽しみ、友人達と語りあう一人の人間だったのです。そんな等身大のキャパの魅力について、語っていただきます。
「戦場写真家の一番の望みは失業することだ」―キャパがこの言葉を遺して以後、残念ながら戦場写真家が失業する時代はいまだ訪れていません。今世界で何が起っているのか―「戦場カメラマン」として活躍する渡部陽一氏をお招きし、キャパの魅力や現在の戦地取材の現場などについて語っていただきます。
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〔講師〕渡部陽一(戦場カメラマン)
官製往復はがきに下記の事項をご記入の上、お申込みください。
※お申込みは、一枚につきお二人までとさせていただきます。
〈返信用宛名面〉ご自身の郵便番号・住所・氏名
※締め切り:8月12日(火)必着
※席に限りがあるため、申込み多数の場合は抽選で決定いたします。
※本イベントは参加無料ですが、本展観覧券の半券、又は購入済みのチケットをご呈示ください。
※ご応募の際にいただいた個人情報は、本イベントの連絡のみに使用させていただきます。
九州産業大学・写真映像学科の先生に習いながら、日光写真を撮影します。デジタルが主流の今だからこそ、アナログな手法を通して写真の魅力を発見してみませんか。
電話(九州芸文館 0942-52-6435)にてお申し込みください。
2002年/90分/カラー/サウンド/DVD(提供:GAGA)
監督:アン・メークピース 出演(インタビュー):スティーヴン・スピルバーグ、イザベラ・ロッセリーニコーネル・キャパ、アンリ・カルティエ=ブレッソン 他
貴重な資料や関係者たちへのインタビューを交えて、キャパの生涯とその人となりに迫る長編ドキュメンタリー。
鑑賞無料 ※ただし、本展観覧券の半券、又は購入済みのチケットをご呈示ください。
ご来場の皆さまと一緒に展覧会場をまわりながら、学芸員が作品鑑賞のポイントをお話しします。
※本イベントは参加無料ですが、本展観覧券が必要です。
会期中、ロバート・キャパをイメージした特別メニューを提供いたします。
「ちくごJR芸術の郷」事業団
〒833-0015 筑後市大字津島1131(九州芸文館内)
TEL:0942-52-6435
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