福岡県立美術館コレクション展 うつろうかたち とけあうことば -作家の眼に映る世界-
私たちが見ている世界は、作家の眼にどのように映っているのでしょうか。作家のなかで生まれた「イメージ」は、やがてキャンバスの上で彩られ、かたちを結び、作品となって私たちに強く語りかけてきます。たとえば松本英一郎の作品《さくら・うし》は、約2メートル四方の巨大なキャンバスに牛や桜色の雲のようなかたちが繰り返し描かれた油彩画ですが、このふしぎな作品を前にした時、私たちの感性は眼に飛び込んでくる色やかたちによって大いに刺激されます。一方、作家の語る絵の無い「ことば」もまた、色彩やかたち、情景を想起させ、私たちのこころに強く揺さぶりかけてきます。――それは何も彼もピンク色に縁取られた白日の世界であった――《さくら・うし》に添えられた松本のこの言葉に触れたとき、私たちは作家の視点というまた別の角度から作品へのアプローチが可能になります。
本展では、福岡県立美術館の所蔵する髙島野十郎、井上三綱、冨永朝堂、松枝玉記などの絵画や彫刻、工芸作品約40点を作家が紡ぎだした言葉とともにご紹介します。私たちの見方と作家の視点、それぞれを通して鑑賞することで、作品のより豊かな魅力を感じていただきたいと思います。
主 催
九州芸文館美術展実行委員会
会 期
平成26年4月26日(土) ~ 7月6日(日)
毎週月曜休館 (祝日の場合は翌平日休館)
時間10時~17時 (入館は16時半まで)
会 場
九州芸文館 教室工房1、2
〒833-0015 福岡県筑後市津島1131
電話 0942-52-6435
入 場 料
一般 210円 (160円)
*( )内は、20名以上の団体料金
*高校生以下、65歳以上の方、身体障害者手帳・療養手帳・精神障害者保健福祉手帳の交付を受けている方およびその介助者、教員引率による高校生以下および引率者は無料
展示内容
(日本画)上田宇三郎、久野大正 (洋画)髙島野十郎、井上三綱、伊東静尾、松本英一郎、宇治山哲平、伊藤研之 (彫刻)宮崎凖之助、木戸龍一、冨永朝堂 (工芸)柏崎栄助、松枝玉記、鹿児島寿蔵 計50点(うち7点は会期中展示替え、総数57点)
関連イベント
◆開館1周年記念トークイベント 「もっと知りたい県美コレクション」※こちらのイベントは終了しました。
ここでしか聞けないコレクションの鑑賞ポイントや作家のエピソードが満載です。
日 時 : 4月27日(日) 14時00分~14時40分
場 所 : 展覧会場内
申込み不要、無料 (ただし、本展観覧券が必要です)
講 師 : 魚里 洋一 (福岡県立美術館 学芸課長)
◆ワークショップ(1) 「ことばがかたちになるまで」 ※こちらのイベントは終了しました。
たとえば「うれしい」や「かなしい」といった言葉から受ける印象をかたちや色で表現してみると? 牛島さんに教わりながら、言葉から想像をふくらませた絵をつくってみましょう。
日 時 : 5月17日(土) 13時30分~16時00分
場 所 : 教室工房3、4
定 員 : 20名 (先着順、要申込)
対 象 : 小学校高学年~大人 (小学生は保護者同伴)
参加費 : 500円 (材料費含む、はさみ持参)
講 師 : 牛島光太郎 (美術家)
◆ワークショップ(2) 「色を塗る! 心と身体で色を感じよう」
日ごろ、何気なく見ている自然を見つめなおしてみると?大浦さんと一緒に色遊びをしながら、普段とは少し違った自然の見方を体験してみましょう。
日 時 : 6月15日(日) 13時15分~16時30分
場 所 : 教室工房3、4
定 員 : 15名 (先着順、要予約)
対 象 : 幼児~大人 (親子参加も可、小学生以下は保護者同伴)
参加料 : 500円 (材料費含む、好きな着彩道具を持参)
講 師 : 大浦こころ (美術家)
※ワークショップ(1)(2)に参加希望の方はお電話(0942-52-6435)にてお申し込みください。
※定員になりしだい締め切らせていただきます。
◆学芸員によるギャラリートーク
学芸員が作品の見どころをお話しします。
日時:会期中の第二・第四土曜日 14時00分~14時30分
場所:展覧会場内
申込み不要、無料 (ただし、本展観覧券が必要です)
お問い合わせ
「ちくごJR芸術の郷」事業団〒833-0015 筑後市大字津島1131(九州芸文館内)
TEL:0942-52-6435 FAX:0942-52-6470
Mail:info@kyushu-geibun.jp